札幌から行く 『温泉宿』

    温泉宿 「宿泊」 好きな札幌人。風呂、食事、部屋、もてなし・・・ 「湯宿をめぐる冒険記」 & 「雑多な温泉話」

     温泉宿に興味を持ち始め、全国ガイドブックを読み漁ったあの頃、どうしても気になる温泉宿があった。その1つが熊谷旅館(島根県大田市三瓶町)である。山中の川沿いに佇み、200年前から熊谷家で代々経営している、客室5室のこじんまり宿だ。



    ヌル湯&アワアワ

    手前
    真ん中
    奥
     木造の湯小屋に、貸し切り風呂が3つ並ぶ。ナトリウム-塩化物泉で38度の湯が注がれる小さな湯船に身を沈めれば、あっという間にアワだらけになった。ヌル湯ゆえ、ついつい長湯になる。じっくり湯を味わっていたら、首筋や額からじわり汗が流れてきた。ニガしょっぱい味わいと床に表現される析出物を眺めれば、これはホンモノの温泉だとウットリ気分になる。

    あわあわ
     明るい若女将が仕切り、シンプルな館内は掃除が行き届いている。手作りの夕食朝食を味わい、これで2食付9,330円は近隣に在住していれば、定宿間違いなしのクオリティー。勝手に秘境の宿をイメージしていたが、想像以上に快適な宿だった。

     ちなみに、こちらの宿は電話でしか予約を受け付けていない。2016年2月上旬時点で電話すれば「(宿泊日となる5月の)2カ月前からしか受け付けていません」とけんもほろろ。この電話対応は若女将さんではなく、違う女性スタッフのようだ。詳細は泊まれば分かるはず。



    「酷道」に注意
    かんばん

     札幌から島根のこの宿までってエライ遠いものの、飛行機を乗り継いだ末、出雲空港からレンタカーで90分の距離。1泊2日でも宿泊可能な立地だ。グーグルマップでは、空港から宿までレンタカーで至る3ルートを示すが、一番距離が短い(58.9km)という「上から攻める」ルートは道路状況が酷すぎると聞く(宿近くの県道286号の出入り口に、「これより2.9kmの間、積雪時通行不能です」の看板あり)だけに、そんな道を通らないよう事前チェックをおススメする。

    さぶ(15歳)


    朝食
    ・かまぼこ(アゴ)
    ・温泉たまご
    ・三つ葉胡麻和え
    ・切り干し大根
    ・タケノコ
    ・白米(おひつで)
    ・味噌汁(アツアツ)
    ・漬物
    ・味付のり
    ・ほうじ茶(ポット)

    朝食会場
     夕食終了時に朝食時間(7時30分~)を尋ねられ、8時を指定。夕食と同じ会場で食す。

    夕食
     宿指定の18時00分から、1階会場で。蕎麦、白米、お澄まし以外は一気出し。

    夕食会場


    浴室前
    温泉分析書 (平成21年2月19日)
    ・源泉名 小屋原温泉
    ・湧出地 島根県大田市三瓶町小屋原字湯元1014-2
    ・ナトリウム-塩化物泉 (低張性中性温泉)
    ・泉温37.8度
    ・毎分30.8リットル (自噴)
    ・無色 透明 弱炭酸味・金気臭・微硫化水素臭
    ・ph6.0
    ・蒸発残留物6.50g/kg
    ・溶存物質6.59g/kg
    ・成分総計7.35g/kg

     源泉そのままを注ぐのでヌルイ。ニガしょっぱい味わいだ。
     遊離二酸化炭素は759mg/kgなので、肌への泡付きがスゴイ一方、換気の必要性をアピールしている。

    お願い
     家族風呂3つをそれぞれ貸し切って入浴。
     宿泊客優先のため、日帰り入浴(受付は昼間帯のみ)できるかどうかは神頼みだ。
     実際、15時チェックイン以降、日帰り客は「けんもほろろ」だった。
     500円(入浴時間1時間以内、浴室の移動禁止)。
     22時30分~6時30分まで入浴NG。

    小屋原へ
     島根県大田市三瓶町の小屋原地区。集落を抜けた先に、熊谷旅館がぽつんと鎮座していた。

    やど
    がいかん
    そぼく
     「ごめんください」と言えば、「ちょっとお待ちください」との女性の声に続き、女将さんが「ようこそ」と登場した。

    ろうかドア