札幌から行く 『温泉宿』

    温泉宿 「宿泊」 好きな札幌人。風呂、食事、部屋、もてなし・・・ 「湯宿をめぐる冒険記」 & 「雑多な温泉話」

     湯畑を中心に100軒以上の宿がひしめき合う群馬県・草津温泉。日本に生まれ育っていれば、誰もが名前を知っているほどのブランド力を持つものの、極北に住む当方にとって、まるで土地勘がない「アウェイ」な温泉地だけに、どの宿を選べば良いか、皆目見当がつかない。

     土曜に1人で泊まれて2食付1万円以下の宿はないかしら。草津温泉旅館協同組合ホームページで調べたら、飯島館に出会った。湯畑へ徒歩3分ほどの好立地で、宿ホームページからネット予約できる気軽さから、ここに決めた次第。



    こたつのある風景

    こたつのある風景
     4月上旬の草津は、まだまだ冷える中、「こたつ」に出会えて嬉しい。暖房がしっかりした北海道の湯宿では、とんとお目にかからないからだ。こたつに根を生やしつつ本を読んだ。




    湯畑の湯を家族風呂で

    玄関脇の家族風呂。女将さんによると、この浴室のみ「白旗の湯」らしい。確かに他の浴室とは異なり、湯花が豊富。ただし、脱衣所の掲示表は「湯畑」
     草津温泉のシンボル「湯畑」から引き湯し、湯船に注ぐ。男女別内風呂(窓なし)と、家族風呂が2ヵ所(窓あり)あり、男性内風呂よりも玄関脇の家族風呂が宿で一番広かった。
     いずれの浴室もこじんまり。酸っぱくてほの白い湯は、夜中も楽しめる。



    家族総出で食事だし

    夕食
     夕食・朝食ともに、客室で食す。こういう食事を「ホンモノの家庭料理」と評するのかも知れない。揚げたてのフライドチキンは美味だった。
     スタッフの一部は、宿の子供たちのよう。高校生風情の男子が朝食を運んでくれた。思春期の多感な年頃ゆえに愛想を求めてはイケナイ。



    飾らない宿

    朝食とこたつ
     宿が飾らないから、何も気兼ねする必要はない。こたつを拠点にのんびりできた。

     女将が夕食時にあいさつに来て「何か御不便な点はございませんか」って。高級宿のそれとは異なり、気さくな感じだった。現在の宿主で3代目だそう。

     スタッフによれば、「家族で頑張る激安の宿」みたいなテーマで、TBSにて紹介されたという。その影響かどうかは分からぬが、大学生の男女グループ、小さな子供を連れたファミリー、20人以上の団体客までいて、賑やかだった。

     土曜2食付(1人泊)8,000円+ビール600円(奉仕料60円)に、消費税433円、入湯税150円を合わせ、計9,243円。

     複数人で泊まれば、もっともっと安くなる。素泊まり、朝食付などの希望にも応じるそう。夜は温泉街に繰り出して、居酒屋辺りで食すのも楽しい。

    湯畑
     新宿⇔草津温泉は、高速バス(JRバス関東)が1日9往復も走っており、片道2,500円(前日まで予約・乗車時間4時間)だったりする。飯島館のような安めの湯宿をセレクトし、温泉街に繰り出し、無料共同浴場をハシゴすれば、リーズナブルに楽しめる。
     早朝、温泉街を歩けば、車中泊している方々も散見され、県外ナンバーの車内から出てきた女性が、朝6時に無料共同浴場へ吸い込まれていく。「激安で1泊2日の温泉旅を楽しもう」みたいなテレビ企画が、草津温泉では十分成り立つ。

     もちろん、20,000円以上の高級宿もあるので、そういう好みにも対応できる「オールマイティーな温泉地」なのかな。観光客で賑わうため、静かなところが良いというのであれば、近場の川原湯温泉が良いかもしれない。

     などと思いつつ、なんだかんだで9時間かけて札幌へ帰った。

    朝食
    ・きのこ煮物
    ・きんぴら
    ・もやし、ほうれん草
    ・ハム、キャベツ千切り
    ・たらこふりかけ
    ・パック入り納豆
    ・漬物、梅干
    ・オレンジ、いちご
    ・白米(小さなおひつで)
    ・なめこ味噌汁
    ・牛乳(コップ1杯)

     チェックイン時に用意してあったポットの湯(朝はちょっぴりぬるめに)で、緑茶を飲んだ。

     宿指定の8時から、客室で。
     食べ終わったら、フロントに電話して下げてもらう。

     宿に、男女別内風呂のほか、家族風呂が2ヵ所ある。夜中入浴OK。
     各脱衣所に、温泉分析書から抜粋した情報を記したビラが貼ってあった。

    のれん

    温泉成分書 平成15年5月2日

    ・源泉名「湯畑」
    ・酸性・含硫黄-アルミニウム・硫酸塩・塩化物温泉
    ・泉温53.9度
    ・pH2.0
    ・成分総計1.74g/kg
    ・蒸発残留物1.50g/kg

    【湯使い】
    ・浴槽掃除後お湯を張る時のみ加水
    ・加温していない
    ・循環ろ過装置は使用していない
    ・入浴剤は入れていない
    ・消毒剤は入れていない

     客室に置いてあった平成6年5月27日付の温泉分析書を参照に補足すると、

    ・依頼者 草津町長
    ・源泉地 草津町大字草津字西町403-2
    ・知覚的試験 無色透明硫化水素臭有

    夕食
     宿指定では「18時くらい」に客室で。18時20分に配膳された。一気出し。中瓶ビール600円。

    飾らぬ外観
     群馬県草津温泉の湯畑から徒歩3~4分。坂道に佇む、25室(6畳14室、8畳2室、10畳8室、12畳1室)の湯宿。

    玄関
     「ごめんください」。何度か声を張り上げるとスタッフが出てきて、応対してくれた。玄関で脱いだ靴は手で持って、客室まで持っていくシステム。宿の奥に受付コーナーがあり、立ったまま個人情報を記入。その後、スタッフの誘導で今宵の客室へ。

    ロビー
    上毛新聞
     玄関ロビーに、群馬県の県紙「上毛(じょうもう)新聞」が置いてあった。ああ、この新聞の記者出身である横山秀夫氏が、小説「クライマーズ・ハイ」を書いたのだな。

     1985年(昭和60年)に起きた日航機墜落事故(群馬県上野村に墜落)の取材経験をベースに、地方新聞社の内部をリアルに綴った名作。小説では、会社の意向に反して、カッコ良くおのれを貫いた主人公なのだが、さりとて辞める勇気もなかったため、草津支局に飛ばされた。でも、「どこに行っても記事は書ける」という仲間の応援を受け、のんびり「街ダネ」を拾いつつ、草津に家を建てた、という設定に、いやはや羨ましいライフスタイルですな、と思った次第。

    2階廊下。
    まんが共同トイレ
     それはさておき、宿2階フロアに、いろんな雑誌、漫画が置いてある。

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