札幌から行く 『温泉宿』

    温泉宿 「宿泊」 好きな札幌人。風呂、食事、部屋、もてなし・・・ 「湯宿をめぐる冒険記」 & 「雑多な温泉話」

    札幌から1時間

     「開拓 ふくろふ乃湯」という日帰り温泉施設が、札幌市の北部、当別町にある。車ならば、気軽にさくっと行けちゃう距離感ながら、ローカル列車に揺られて行くと、旅情が増して面白い。たまの休日、「ローカル線で行く日帰り温泉」なんて、いかにも雑誌やテレビの企画っぽいけれど、ちょっとやってみた。

     タイトルは「札幌から1時間! ローカル線&モール泉のちょい旅」

    札沼線
    湯口
    モールモールモール!
    温泉分析書 平成19年3月20日
    ・源泉名 樹林温泉
    ・湧出地 当別町字金沢157-7
    ・泉温24.6度 毎分42リットル(動力揚湯)
    ・黄褐色 澄明 無味 無臭
    ・pH8.6
    ・蒸発残留物0.980g/kg
    ・溶存物質1.633g/kg
    ・成分総計1.635g/kg
    ・ナトリウム-塩化物・炭酸水素塩泉(低張性アルカリ性冷鉱泉)

     加温のみ実施。

     日帰り入浴料600円
     平日12~21時(土日祝日11~21時)
     火曜定休
     営業期間5~11月末まで

    味幸園のモール
    温泉分析書 平成22年1月27日
    ・申請者 有限会社 味幸園 代表取締役
    ・源泉名 標茶温泉 温泉旅館味幸園
    ・湧出地 標茶町字下御卒別628番6
    ・45.1度 自噴
    ・湧出地→黄褐色澄明 無味 微弱硫化水素臭
    ・試験室→黄褐色澄明 無味 無臭
    ・pH9.19
    ・蒸発残留物0.549g/kg
    ・溶存物質0.770g/kg
    ・成分総計0.770g/kg
    ・アルカリ性単純温泉(旧・単純泉)

     道立保健所シールによると、湯に手を加えていない。400円。

    味幸園外観
    味幸園 外観


    700メートル先
     大道開発が売り出した弟子屈町の温泉付宅地分譲「コージィベール摩周南」の一角にある。

    極上のモール泉
    温泉分析書 平成5年11月26日
    ・申請者 有限会社 大道開発 代表取締役
    ・源泉名 熊牛温泉3号井
    ・湧出地 弟子屈町熊牛原野20線西7番1
    ・58.8度 毎分900リットル(自噴)
    ・pH8.8
    ・微褐色澄明 無味 無臭
    ・蒸発残留物0.768g/kg
    ・溶存物質0.826g/kg
    ・成分総計0.826g/kg
    ・アルカリ性単純温泉

     いわゆるモール泉。

     日帰り入浴300円。入浴可能な日時は、その日によって異なると記しておく。定年後に移住してきた老夫婦が自宅で経営していて、5年前まで1日1組限定で泊めていたと聞くが、今は日帰り入浴のみ、なのだから。

     宿泊をやっていた頃は、食事が豪勢だったらしい。ノーマークだったので、悔やまれる。

    屈斜路湖に白鳥
    温泉分析書 平成17年6月10日
    ・申請書 弟子屈町長
    ・湧出地 弟子屈町根釧西部森林管理署4309ろ林小班
    ・68.3度 動力揚湯
    ・微淡黄色 澄明 無味 無臭
    ・pH7.0
    ・蒸発残留物0.696g/kg
    ・溶存物質1.005g/kg
    ・成分総計1.056g/kg
    ・ナトリウム-炭酸水素塩泉(旧・重曹泉)


    注意書き
    足湯じゃありません


     川湯温泉から11キロ。屈斜路湖沿いを走る道道52号から木々に囲まれた砂利道に入り、いまは無き「まつや旅館」(泊まっておけば良かった)を通り過ぎると、屈斜路湖畔の無料露天風呂があった。名前の通り、池にしか見えない。

    ポロト湖のミニチュアっぽい
     2つの脱衣所が「ポンチセ(アイヌ語で小さい家)」と思えば、白老町・ポロト湖畔に広がるアイヌコタンの風情に見える。

    注意書き
     注意書きに直接記していないが、温泉を占拠する行為もゼッタイ禁止と聞く。占拠とは「ある場所を占有して他人を寄せつけないこと」だって。仮に池ノ湯でキャンプしているグループが「オレら、他の人が来てもウエルカムですから」「ワタシたちに関係なく自由に入浴すればイイじゃないですか」と主張しても、実際に訪れたら、ダベっているグループがいて「なんか、その空気に入りにくいな」と引き返す気持ち、ワタシだけではないはず。

     マナー良きニッポン人は、他に来るであろう湯客を思い、サッと湯浴みを済ませ、立つ鳥跡を濁さず。池ノ湯に限らず、あらゆる秘湯、野湯、そして温泉施設・宿で、共通のマナーと思う。注意書きに書いてあろうとなかろうと。

     2013年(平成25年)、わが国における外国人観光客が年間1,000万人を超えた。かの国からやって来た観光客のマナーをアレコレ言う暇があったら、まずは旅先におけるニッポン人の失態を改めなければいけない。「秘湯・野湯だから、観光とは関係ない」は、少なくとも成熟したニッポン人の「プロ観光客」は納得しないのだ。