札幌から行く 『温泉宿』

    温泉宿 「宿泊」 好きな札幌人。風呂、食事、部屋、もてなし・・・ 「湯宿をめぐる冒険記」 & 「雑多な温泉話」

    パンとお菓子「マルコーブ」。富士の湯温泉ホテル界隈
     おめでとうございます。

     源泉だらけの白老町は、「犬も歩けば温泉に当たる」と言ってもオーバーじゃない。温泉宿や日帰り入浴施設はもちろん、食堂、ゴルフ場、牧場、個人宅、アパートにも湯が注ぐ。そして、町内アチコチで造成された温泉付別荘地でも味わえるだけに、正真正銘の温泉パラダイスなのだ。白老町というところは。

    赤い廃車&ホテル王将
     歴史を紐解けば、そもそも白老町は湯処ではなかった。それが昭和40年代の温泉ボーリングラッシュで、源泉数は瞬く間に140を数え、温泉を活用した観光ビジネスに加え、温泉付別荘地が急速に開発される。白老町に降ってわいた「温泉バブル景気」であろう。しかし、昭和50年代に温泉掘削が規制され、開発は一段落してしまった。月日は流れ、減価償却はとっくに済んだ建物が、昭和の原型をとどめる形で、アチコチに点在している。これは非常に味わい深い街並みだ。

    求む!
     温泉付別荘地の住民は、高齢化で世代交代が進む。だから、白老町を歩いていると、不動産会社が物件を「求む!」の看板に出くわす。そして、売り物件の案内看板も見かける。発見するたびにワクワク気分が高まっていく。

     久しぶりに歩いた。

    2008.04.12 白老の温泉付住宅 「概論」

    虎杖浜温泉 源泉かけ流し宣言

     白老町・虎杖浜温泉で温泉宿・施設を営む15施設が結集し「源泉かけ流し」を宣言した。9月上旬の出来事だ。勝手に名乗ったというのではなく、日本源泉かけ流し温泉協会のルールに乗っ取った形のよう。
     同協会が定めるさまざまな定義を引用(抜粋)して以下に記す。

    源泉
    ・温泉法で定められた温泉である
    ・所有する自家源泉、または共同源泉からの引き湯を使用している

    かけ流し
    ・新しい湯を常に浴槽に注いでいる
    ・注がれた分だけの湯が浴槽の外にあふれている
    ・あふれた湯は決して浴槽に戻さない
    ・湯量の不足を補うために、浴槽内で循環ろ過させない

    源泉かけ流し
    ・湧き出したままの成分を損なわない源泉が、新鮮な状態のままで浴槽を満たしている
    ・基本は「源泉100%」だが、入浴に適した温度にするため、最低限の加水・加温は認める
    ・湯量不足を補うための水増し加水は認めない

    源泉かけ流しの証し(アヨロ温泉前にて)
     シンプルにまとめれば「温泉をそのまま湯船に入れて、あふれた温泉はそのまま捨てる。湯量不足による循環ろ過は一切ない(一定の湯温を保つ理由であれば可、と読める)。少々の加水加温はOK」。

     そうかそうかと思う一方、なんか引っかかる。塩素に代表される「消毒」の有無に一切触れられていないことを。

     閉館したホテルビュラメールを、ぬくもりの宿ふる川などを運営している定山渓パークホテルが買収。改修工事を進めており「こころのリゾート 海の別邸ふる川」として9月1日オープンらしい。

    ビュラメール

    ・客室数30、うち2室は犬の同伴OK
    ・内装は道産材をふんだんに使用
    ・ロビーに囲炉裏を置く
    ・源泉100%かけ流し、毎分100リットル
    ・エステも受けられる岩盤浴を新設
    ・前庭に足湯を設ける
    ・食事は前浜の魚介類を中心に、山菜、白老牛といった地元の幸をいかす
    ・宿泊料は15,000~20,000円

     苫小牧民報6月3日付で紹介していた。

     ホテルビュラメール時代の湯使いは、塩素投入&循環だった。「源泉100%かけ流し」の記事表現では、加水していないことと、湯船から湯をあふれさせていることは分かるが、塩素投入の有無、循環併用か否か、その辺りの真相は読み取れない。

     そうそう、ホテルビュラメールの売却を巡っては、最初に手を挙げた企業が撤退。その後、入札で定山渓パークホテルが落札している。ちなみに最初に手を挙げた企業は、今春からホテルいずみの営業権を得て、運営している(室蘭民報4月7日付)。

     話が脱線してしまったが、白老町に待望の「ちゃんとしたホテル」が出来そうな予感。人気が高まりそうで休前日に予約取れるかな。

     【追記】 実際に泊まってみました

    休館のお知らせ
     アヨロ温泉旅館は、老朽化に伴う新築工事のため、休館中だった。

    パース
     完成予想図を拝見すると、公共施設な風情と私感。室蘭民報6月2日付で詳細が報じられていた。

    ・鉄骨造り平屋建て、600平方メートル
    ・浴室は1.5倍の広さに
    ・寝湯、高温湯、中温湯に加え、ジャグジー、露天風呂を新設
    ・休憩所も1.5倍に広げる
    ・宿泊は廃止、銭湯「アヨロ温泉」として運営
    ・営業時間は6~21時で変わらず

    国道36号沿いの看板
     肌触りがやわらかい食塩泉に加え、庶民的な雰囲気を好むファンが多い気がする。フロントで売っていた自家製天ぷら、新しい施設でもあったら良いな。

     それにしても、宿泊廃止・・・ 「本格 日本料理の御宿」を謳い、板長は「東京や伊豆の一流料亭で修行した」と宿パンフレットに記してあった夕食を、味わうチャンスはもう来ない。

     いつまでも あると思うな 親と湯宿。