札幌から行く 『温泉宿』

    温泉宿 「宿泊」 好きな札幌人。風呂、食事、部屋、もてなし・・・ 「湯宿をめぐる冒険記」 & 「雑多な温泉話」

     岩内町の雷電温泉は、1963年(昭和38年)に開湯。町所有の源泉(カルシウム-硫酸塩泉)に対し、一切手を加えない姿勢で、湯船にざんざか注ぐイイ感じの温泉地だった。そして、高台から日本海を望む絶景が穴場な観光地でもあった。


    ホテル八一

    廃業していた八一
     ホテル雷電を継承した「ホテル八一」は、いつの間にか廃業していた。


    観光かとう

    人気のない観光かとう
    告示書
     10年以上前に「観光かとう」へ泊まったのを契機に「温泉宿への宿泊」という魅力に引きずり込まれた。そうなんです、思い出の温泉宿なんです。なんて感想はたった2回しか泊まっていない、ほぼ一見客のセンチメンタルな思いであって、破産管財人という弁護士による告示書を拝見し、コトの重大さを感じる。

    没落の雷電温泉
     しかしながら、刀掛岩を拝める絶好のロケーション。このままじゃ、モッタイナイ気がする。妄想しちゃうと、野口観光、鶴雅、ふる川、定山渓第一寶亭留あたりが買い取って、お得意のリノベーションの上で、新装オープンしてくれないかしら。でも、ホテル八一も観光かとうも、シロウトが見てもボロボロ過ぎるから、買い手がないのだろうな、きっと。


    かつて、ホテル八一がテレビ放映

     ちなみに、ホテル八一のロビーにあった日本庭園は「擬岩職人」による匠の技で作られたらしい。
     2012年5月21日、テレビ東京系「和風総本家」というテレビ番組を制作している番組スタッフからメールがあって、写真提供の申し込みがあった。素直に応じたら、5月31日に放映された番組でそのまま使われていた。

    和風総本家の画像
    東MAX!
     マメにネット検索して、写真提供を求める番組作りの姿勢に感心した。テレビ放映に当たって、ブログ掲載サイズだったら解像度が低いため、原寸大の写真が良いんだって。でも、ワタシじゃなくて、宿にお願いして写真を送ってもらうという手もあったと思うが。製作サイドは宿に電話し、日本庭園が「擬岩」であることを確認したと聞いている。

     閑話休題。

     一応、「雷電温泉郷」という定義に沿えば、ここから結構離れたみうらや温泉旅館が現存しているものの、やっぱり刀掛岩を目の前でどーんと望めるメーンステージに、温泉宿が無くなってしまったという事実は、ちょっぴり寂しい。

     札幌から高速バスで2時間30分。積丹半島の付け根にある岩内町は、人口14,000人の漁師街だ。

    岩内港と泊原発
     特徴を示すキーワードを挙げると「寿司」「たちかま」「えび天ぷらラーメン」といったグルメに加え、「いわない温泉」「朝日温泉」「雷電温泉」の湯処である(朝日温泉は復旧のめど無し)。さらに「木田金次郎」「夏目漱石」「飢餓海峡」など文化的な香りとともに、5キロ圏内に佇む「泊原発」に社会の矛盾や諦念を感じ、岩内というローカルな土地から思いは世界へ広がっていく・・・ような気がする。

     観光地っぽくない控えめな雰囲気が好きなので、リピートしている。そんな小市民の1人として、岩内町の市街地を1~2時間かけて遊ぶための歩き方を考えた。

    道の駅いわない


     12~2月にかけて地元で作られる期間限定の一品が、岩内町にある。水揚げされたばかりの「すけとうだら」の、たち(白子)を練りものにした、いわゆるかまぼこ。「たち」の「かまぼこ」ゆえに、略して「たちかま」という。

    たつかま?
     しかしながら、岩内のネイティブは「たつかま」って呼ぶみたい。地元の人がいうのだから、間違いない。販売先である松田商店ののれんをくぐった。

    吉田商店製(緑)、尾崎商店製(赤)値段は同じ730円
     尾崎商店(赤)と吉田商店(緑)の商品は、どちらも730円。量が若干多いという後者を購入した。冷凍されていたが、説明によれば通常は生で売っているそう。時化ですけとうだらが獲れないため、在庫を長持ちさせようとした処置だ。
     それにしても赤と緑のパッケージは「赤いきつねと緑のたぬき」を思い起こさせる。

    清寿司支店にて無料サービスしてもらった「たつかま」
     こんなふうに切って、刺身のようにわさび醤油をつけて食す。ぷりぷりの食感とほんのり感じるコクがたまらない。そのほかの食べ方として、

    ・味噌汁の具
    ・タラコや粒ウニの和え物
    ・三杯酢で酢の物
    ・湯豆腐、鍋物、おでん、煮物の具
    ・バター焼

     もオススメされた。個人的にはバター焼きがうんまいと感じた。
     賞味期限は生の状態で5日間(冷蔵庫で保存)は大丈夫みたい。

     冬期間限定の、岩内町の風物詩チックなグルメ食材だった。

    いい風情
     岩内町の街中に、村本テントがあった。

    猫が出迎えてくれる
     バッグ、リュック、ベルト・・・などなど、温和なご主人がすべて手作りで提供。一見客の私たちに対し、女将さんがいろいろ説明してくれる。

     ここの「帆布トートバック」は、サッポロビールのキャンペーン「大人の☆こだわり MADE IN HOKKAIDO」に景品として選ばれ、缶ビールを飲みまくってシールを貯めれば、もれなくもらえるそう。締め切り2010年10月25日まで。

     2010年11月末までに店舗を改修するという。跡継ぎの御子息とともに、さらに店を発展させていく考えだ。

    「甚」というマークがカッコ良いベルト
     買い物好きのつれは、楽しそうに商品1つ1つを手に取る。ご主人と女将さんも良くしてくれるから、なにか買いたくなってきた。でも、財布を覗くと心持たないので、歩いて北海信用金庫まで行って、キャッシュコーナーでお金を借りて舞い戻り、革製ベルトを3,000円で買い求めた。使い込むほどに皮の色合いが飴色へ変化していくそう。

     営業時間8~19時30分、不定休。

    北海道中央バス
     札幌から高速バスにゆられ2時間30分余で、岩内町へ到着。片道券1,850円、往復券3,500円。

    たら丸、べに子(期間限定で展示)
     前回、この街を訪れたのは2年前。今は無き、ホテル観光かとうに泊まったな、と振り返る。岩内バスターミナル目の前の「道の駅いわない」へ。

    おみやげ
     おやつ代わりに買い求めた。雷電刀掛もなか150円、たらドラ160円。

     取り急ぎ、昼ご飯を食べよう。