札幌から行く 『温泉宿』

    温泉宿 「宿泊」 好きな札幌人。風呂、食事、部屋、もてなし・・・ 「湯宿をめぐる冒険記」 & 「雑多な温泉話」

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     温泉宿に泊まって楽しむという視点で見れば、旭川以北は豊富温泉と朝倉温泉を除いてあまり興味が湧かない。いわゆる公共の宿が目立ち、建物や湯殿に風情を感じないからだ。
     とは言え、日本海側に湯が面白い宿が散見される。食わず嫌いは世界が広がらないので、札幌からオロロンラインで220キロ先、遠別町の旭温泉へ突っ走った。

     旭温泉を選んだポイントは「客室9室とこじんまり」「オレンジとブラックの湯」。そして、2食付6,460円という点。しかし、こんなに安いと、安かろう悪かろうの疑念が生じてしまう。

     はてさて、真相はいかに。




    外観イイ風情 中身は公共チック

     「昔の学校みたい」。山奥のずんどまりに佇む宿の外観をみて、そう思う。赤いトタン屋根と木板の外壁がイイ風情を醸し出す。玄関をくぐると、昭和の匂いを感じる公共チックな造りに、外観とのギャップを感じた。

    学校っぽい
     2階の客室もその流れを汲んでいるものの、決して小汚いわけではない。ただし、客室に置いた芳香剤の香りがキツくて、すぐに廊下へ出した。また、窓にクーラーを嵌めているので、窓はちょっとしか開けられない上、二重窓が曇りガラスなので結果として外の景色をあまり拝めず、開放感がない。

    窓
     まあ、2食6,460円だから「ご愛敬」と受け止めていたら、すぐ慣れちゃった。



    オレンジ&ブラック 色彩を愛でる

     新築された温泉棟は、垢ぬけた雰囲気で小ぎれい。一方、湯使いは、加水加温循環塩素殺菌のオンパレードである。湯に対し「おまえはもう死んでいる」(@ケンシロウ・北斗の拳)と思わず呟きたくなるが、ちょっと待ってほしい。

    湯口
     オレンジ色の湯は食塩泉で、舐めるとショッパイ。ダーク過ぎるブラックな湯は、誰も入浴していないと湯面にアワアワが現れ、静かに身を沈め、手で肌を撫ぜるとツルンツルンする。これぞ重曹泉だ。

    アワアワ
     湯はフレッシュとは言えないけれど、健気に生き延びているではないか。そして思う。源泉そのものは、これ以上にとてつもなく力強いはずだ、と。オレンジ色の湯は敷地内から湧いており、ブラックな湯は遠別町内からの運び湯と聞く。鮮やかな2種類の色彩を愛でながら、見果てぬ源泉を夢想すると味わいが増す。縁あって入浴するのだから、楽しみ上手になりたいものだ。

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    朝食だ
    休憩室
     朝食時間は7~9時。日帰り入浴客の休憩室で食べる。

    バイキング
    飯盒味噌汁
     夕食をとった食堂に、食事がいろいろ置いてある。いわゆるバイキング。

    夕食全景
    食堂前
     指定した18時から、1階食堂で。食事、デザートは後出し。

    2種類の湯
    【オレンジ色の湯(旭の湯)】
    ・ナトリウム-塩化物泉
    ・43.9度(浴槽内) 源泉温度はもっと低いらしい
    ・ph7.3(浴槽内)
    ・弱黄色 澄明 ほとんど無味 無臭(浴槽内)
    ・微淡黄色 澄明微量の沈殿物有り 無味 無臭(試験室内)
    ・蒸発残留物4.070g/kg
    ・溶存物質4.081g/kg
    ・成分総計4.085g/kg

    ・温泉分析書 平成17年4月14日
    ・申請者 遠別町長 川島 茂之
    ・源泉所在地 遠別町字旭294-1(掘削井、天然ガス付随)

    【ブラックの湯(富士見の湯)】※運び湯
    ・ナトリウム-炭酸水素塩・塩化物泉
    ・17.2度(毎分92リットル)
    ・ph8.0
    ・黄褐色澄明 微弱塩味 無臭
    ・蒸発残留物2.624g/kg
    ・溶存物質3.560g/kg
    ・成分総計3.581g/kg

    ・温泉分析書 平成18年4月21日
    ・申請者 株式会社東洋実業(札幌市中央区)
    ・源泉名 遠別温泉「もち肌の湯」(掘削井、天然ガス付随)
    ・湧出地 遠別町字富士見46番1

    お湯使い
     いろいろ湯を加工している。

     日帰り入浴8~22時00分で終了。500円。
     宿泊客の入浴時間は22時00分まで。翌朝は6時30分から。
     浴場は「洋風」と「和風」の2つ。朝に男女入れ替えしたので、両方入浴出来た。

    風呂の前
     家族風呂の使用料1,000円(1時間)。オレンジ色の湯が注ぐ。湯使いは同上。

    宿の外観
     留萌管内遠別町の山の中にある1軒宿。客室9室。

    フロント周り
    2階客室前廊下
     フロントで立ったままチェックイン手続き。鍵をもらって自力で2階客室へ。

    うに丼(むらさき)1,700円

    うに丼(むらさき)1,700円
     「うに丼食べたい」。13時30分頃に入店すると満席で、3~4人が待っていた。5分ほどで客が一斉に帰ったので、カウンター席に通される。ばふんは売り切れだったので、泣く泣くむらさきをチョイス。しかしながら、むらさきも美味い。

    うにメニュー
    うに漁期間
     漁師さんが経営しており、夏期限定営業らしい。

    店構え
    苫前ホワイトビーチ
     オロロンラインに面する店舗は、ログハウスな感じで軽食メニューもある。
     カウンターの窓向こうに苫前ホワイトビーチが見えた。

     今宵の湯宿へ。

     日本海に面する増毛町は、大正末期から昭和20年代まで、ニシンの水揚げが全国一だったらしい。当時の賑わいをしのばせる歴史的建造物がアチコチに点在しており、イイ意味で北海道っぽくない街並みだ。

     小一時間ほど散策した。



    増毛駅

    増毛駅
    増毛駅 駅舎内
     大正10年開業。昭和59年1月31日をもって無人駅となった。ただし、駅舎内に特産品や食べ物を売るコーナーがある。夏期に営業するというそば処増毛駅は「今年の営業は未定です」の張り紙が貼ってあった。

    行き止まり
     JR留萌線の終着駅。留萌駅⇔増毛駅は未乗車なので、いつかは乗りたい。



    旧 旅館富田屋

    旅館富田屋
     増毛駅前に鎮座する木造3階建てのシブい佇まい。廃業したようだ。



    風待食堂

    風待食堂
     昭和8年に建てられ、中は観光案内所。映画「駅ステーション」(昭和56年・東宝)の舞台となり、映画のパネルを展示している。

    レンタサイクル
     レンタサイクル(無料)があった。観光案内所の女性スタッフに申し出て、名前や連絡先を所定用紙に書いて手続きし、増毛の街を巡ることに。

    「景色」と「炭火焼」 高まる期待

    高台のロケーション
     日本海を眺めながら、炭火焼で魚介類を味わえる。こんな温泉宿で夏休みを楽しみたい。7月下旬、夕陽荘(せきようそう)へ予約の電話をかけると、ご主人っぽい男性が応対してくれた。

     希望日を伝えると「土曜日ですか!?」とびっくりしている様子だったので、「その日、空いてませんか?」と恐る恐る尋ねれば、「えーと、あっ、空いてますね、空いてますよ。ここんところ、ずっと(土曜は)満室だったもので~」。客室は3室のみで、営業期間が5~10月限定とあって、ずいぶん人気のようだ。空いててラッキー。

     札幌からレンタカーを走らせ、オロロンラインを北上。賞味2時間で着いた。



    日本海を一望

    岩老漁港の茂尻島
     通された客室で旅装を解く。窓際から日本海と岩老漁港と茂尻島がドーン。
     ウワサに違わぬ眺望っぷりにウットリする。

    茂尻島が見える(男湯)
     男性浴室からも、同様の眺めが味わえた。


     夕食と同じ1階食事処で、8時から。

    朝食
    ・イカ刺
    ・納豆
    ・ひじき煮
    ・焼きシャケ
    ・玉子焼、タラコ、ほうれん草おひたし
    ・漬物(2人分)
    ・白米(おひつ)
    ・みそ汁

    コーヒー
    ・マシンで落としたコーヒー(セルフ)

    バルコニー
     食事処に併設されているバルコニーで、コーヒーを楽しんだ。

    日本海を望む囲炉裏席
     指定した18時から、1階食事処で。

    食事処
     座敷の奥、日本海を望める窓際に炭火焼できる囲炉裏(テーブル)席が3つある。

    湯舟からの景色
    源泉名「岩尾温泉」
    ・冷鉱泉 (弱酸性低張性冷鉱泉)
    ・13.0度 毎分300リットル(自然湧出)
    ・無色澄明 弱酸性味 無臭
    ・pH3.1
    ・蒸発残留物0.352g/kg
    ・溶存物質0.357g/kg
    ・成分総計0.496g/kg
    ・湧出地 増毛町(道有林留萌経営区13林班ハ小班)
    ・温泉分析書 平成元年10月30日

     脱衣所掲示によると、加温、循環ろ過、塩素系薬剤を投入。

     日帰り入浴の営業時間は、11~21時00分(土日祝は10時~)。水曜定休。500円。
     入浴&岩盤浴セットの場合、900円(ウェアーを借りれば1,400円)

     宿泊客は、入浴が22時00分まで。朝は6~8時30分。

     日本海に面する人口5,000人弱の増毛町。留萌本線の終着駅「増毛駅」から20キロメートル南下する海岸沿いの岩老(いわおい)地区に、町営日帰り温泉「岩尾温泉あったまーる」(営業期間4~11月末)がある。その奥の坂道をちょいとばかりクネクネ走ると、ずんどまりに今宵の湯宿が見えた。

    宿へ続く道
    日本海を望む宿
    フロント
     フロントで立ったまま、チェックイン手続き。女将さんに誘(いざな)われ、2階の客室へ。 

    階段
    2階客室前廊下喫煙スペース
    客室ドアを開ける どうやら、客室は3室のみ。禁煙。廊下に喫煙スペースあり。


    ホッキ丼900円
    ホッキ丼900円
     ドンブリ小さめ、汁多め。とは言え、汁の底は浅い。

    底は浅い


    番屋浜ちゃんぽん1,000円
    番屋浜ちゃんぽん1,000円
    具
     いろいろ魚介類が投入されている。ただ、美味いかどうかと問われれば、言葉を濁してしまう。ラーメンってシンプルがイイ。魚介類も素材そのものを焼いたりゆでたりして、そのまま食すのが美味い。そう確信した。

    いかめし



    食堂



     2013年の盆休み、札幌市から石狩市を経て、日本海オロロンライン(国道231号、232号)を北上する。2泊3日の旅は、トヨタレンタカーを活用した。札幌で借りて旭川で乗り捨て。27,825円(54時間30分)+ガソリン代5,167円分を走る。天気には恵まれず、雷雨にも遭遇したものの、車旅ゆえにオールOKだ。

    オロロンライン
     北海道のこの辺りって、「ここはイイ温泉宿だよ」の評判をあんまり聞かない。特に留萌市より北に位置する公共宿たちは「お湯が面白い」という声を聞くが、湯の良さと、泊まった際の宿トータルの感想は、必ずしもイコールしないって、それは言うまでもない現実である。

     だからこそ、実際に泊まってみて、隠れた穴場宿を掘り起こしてみたい(当然ながら、宿は逃げも隠れもしていない・・・)。目を付けた宿を予約しつつ、期待半分、空振り半分の気持ちを持ちながら、初日の温泉宿を目指すのだった。

    奇岩
    浜益海浜公園付近


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