札幌から行く 『温泉宿』

    温泉宿 「宿泊」 好きな札幌人。風呂、食事、部屋、もてなし・・・ 「湯宿をめぐる冒険記」 & 「雑多な温泉話」

    湯面
    温泉分析書 (平成20年7月25日)
    ・源泉名「元湯温泉」
    ・ナトリウム-塩化物泉 (低張性中性高温泉)
    ・源泉49.7度 使用位置40~46度
    ・溶存物質7.84g/kg
    ・成分総計8.12g/kg

     温泉津温泉の公衆浴場。営業時間6時00分~20時00分まで。不定休。370円。

    元湯外観
     手を加えない自然湧出の湯は、源泉から至近(2~3メートル)の湯船へ注がれる。
     男女とも内風呂に浴槽が2つあり、温度が異なる。高い方はかけ湯しても激熱過ぎた。
     低い方も、なかなかの高温。湯船に浸かる客と、床に座り込んで休む客に二分される。
     他の旅館に分湯しておらず、「元湯温泉」の湯はここでしか味わえない。
     直営旅館「長命館」は、木造3階建ての湯治宿。内風呂はなく、こちらの公衆浴場を利用する。

    木造3階建ての老舗宿

     旅館ますやの前身は、廻船問屋(海運業者)。1910年(明治43年)に木造3階建ての温泉宿として開業しており、100年以上の歴史を有する。全11室のこじんまりな温泉宿だ。

    看板
    フロント階段
    ユニオンビール扇風機
     増築や改修を重ねているものの、廊下や客室に往時がしのばれる造りが散見される。ワタシが通された「あげしお」という客室は、床の間が広くて立派な造り。「今ははめ込み式の、ユニット式の床の間が一般的ですが、当時は、間取りの段階から、しっかり一畳分のスペースを確保し、床柱の太さまで計算に入れて部屋を作り、当時の人が、いかに床の間を重要視していたかがわかります」(宿の説明文)。イイ感じにリフォームされ、ウォシュレットトイレやエアコンも付き、清潔で快適だ。

    こじんまり


    朝食
    ・湯豆腐
    ・干物(かまぼこ、ふき、昆布添え)
    ・切り干し大根
    ・イカ刺
    ・焼のり
    ・温泉玉子
    ・梅干
    ・おしんこ
    ・白米
    ・味噌汁

    朝食も部屋食
     朝食も部屋食。コーヒー300円。

    部屋食
     18時00分から客室で。作り立てを1品ずつ仲居さんが持ってきてくれた。

    風呂入口
    温泉分析書 (平成15年8月27日) 薬師湯ホームページから引用
    ・ナトリウム・カルシウム-塩化物泉(等張性中性高温泉)
    ・45.8度
    ・湧出量 測定不能(自然湧出)
    ・湧出地 淡黄色 澄明 中塩味 弱土臭(ph6.0)
    ・試験室 淡黄色 澄明 強塩味 微金気臭(ph6.4)
    ・蒸発残留物 7.24g/kg
    ・溶存物質   8.11g/kg

     公衆浴場の薬師湯から引いている。

    湯口
    湯づかい(ひのき温泉脱衣所に掲示)
    ・湯温低下の際は温水を、加水加温致します
    ・時々塩素系薬物を添加する場合があります

     内湯2つで、21時に男女を交代する。露天風呂なし。0~6時は休止。
     日帰り入浴は受け付けていない。

    外観
     島根県・温泉津温泉に佇む温泉宿。11室。

    フロント周り
    ロビー
    客室入口


     島根県大田(おおだ)市の温泉津(ゆのつ)温泉は、1300年前からこんこんと湧き出る含土類食塩泉の「温泉」と、船着き場を意味する「津」を組み合わせた地名。そう、温泉街は温泉津湾の目と鼻の先であり、石見銀山で採掘された銀を国内外へ運び出す積出港として栄えた歴史がある。温泉街を含めて2007年にユネスコ世界遺産「石見銀山遺跡とその文化的景観」の登録を受けている。

    温泉津湾
     それより前の2004年、温泉街は国の重要伝統的建造物群保存地区に選ばれた。木造建築の修理にかかる補助金に加え、相続税と固定資産税に優遇策が講じられるだけに、歴史が醸し出す温泉街の空気感が維持されるよう期待したい。

    渋い
    薬師湯
     現地でゲットした温泉津温泉旅館組合リーフレットによると、加盟宿は「ますや」「のがわや」「輝雲荘」「後楽」「なかのや」「廣島屋」「山県屋」「もりもと旅館」「高見屋」「清水大師」の10軒。「さわのや旅館」と「あさぎ屋」はボールペンでバツ印がついているから、廃業したのだろう。客室数が一番多くても14室(輝雲荘)だから、いずれもこじんまり宿だ。細い路地に温泉宿、商店、住居が密集する温泉津温泉の特色が見て取れよう。
     これ以外にも宿坊という名の宿泊施設(温泉浴室はないらしい)が散見されるようだ。宿で温泉に入れなくても、温泉街に公衆浴場が2軒(元湯、薬師湯)がある。

    龍御前神社
     温泉街にある「龍御前(たつのごぜん)神社」では、伝統芸能「石見神楽」を定期的に開催している。渋い街並みと濃厚な湯にあふれる文化的な温泉街に期待が高まってきた。

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