札幌から行く 『温泉宿』

    温泉宿 「宿泊」 好きな札幌人。風呂、食事、部屋、もてなし・・・ 「湯宿をめぐる冒険記」 & 「雑多な温泉話」

     レンタカーで旭川を11時に出発し、美瑛町で観光と昼食を楽しんだ後、湯宿へ着いたのは14時30分頃。標高1,000メートルの山中ながら、アクセスが良いのが嬉しい。

    看板

     昨年12月末に2連泊、一昨年11月に1泊している。雪がない季節に来るのは初めてだ。
     なぜリピートしているかと言えば、「惚れてしまったから」に他ならない。




    ハード

    ロビー

     1997年(平成9年)に改築された建物は清潔で、館内は木のぬくもりと、それなりな重厚さを感じる造り。暖炉前ロビーや休憩室「喫茶姿身」といったパブリックスペースで、くつろぐこともできる。5階建て42室という規模は、大きからず小さからずといった様相で、スタッフから必要以上に干渉されない距離感が「世俗を忘れ、のんびりしたい」と願う当方の肌に合う。




    風呂

    シコロの湯

     「5本の源泉」「細工なしの湯使い」「正苦味泉など珍しい泉質」「3ヵ所の浴場」など、お湯好きにはたまらない特長がたくさん。
     泉質の異なる湯船を行脚しながら「利き湯」を楽しむのも一興だ。全体的にぬるめゆえに、長湯を楽しむことが出来る。1泊2日で味わいつくせぬほど湯船があるため、「また来たい」「連泊せねば」という気持ちになる湯客は、少なくないだろう。

     「ユコマンの湯」のダイナミックさ、、「シコロの湯」の上品な造り、「神々の湯」の天井の開放感。浴場の風情もそれぞれ特色を感じる。当方は「なぜかしら心が落ち着く」という理由で、シコロの湯を推している。




    夕食

     夕食メニューは、宿泊料によって、湧駒膳と遊食膳(2,000円強アップ)があるが、当方は遊食膳を選ぶ。そして、いつも内容に驚かされる。

    夕食

     先吸物として、軽くくりぬいたメロンを器に見立て、ヴィシソワーズ(冷たいジャガイモのポタージュスープ)を提供するセンス。スプーンでメロンの身を取り、スープと一緒に食すと、メロンとジャガイモの甘さが、互いに自己主張しすぎず、とろけ合っているようで、違和感なく胃袋に収まる。
     気の利いたフレンチレストランで、こういうメニューがあっても不思議ではないが、山の中の湯宿で遭遇するのだから、驚き度は増す。

     もしも「創作料理」とひとくくりにすると、若き料理長は困惑するかも知れない。「変わった料理ですね」「奇をてらってますな」。ますます言葉に詰まるのではないか。
     料理長の信念は、「冷めてしまう興奮よりも、甦る(よみがえる)感動を」という。見てくれだけの派手な料理は「興奮」するだろうが、客の心はその場限りだ。じわりじわりと美味さがこみ上げる料理には「ハート」がこもっていなければならない。少なくとも、当方はハートを感じたから「また食べたい」とリピートしている、とだけ記しておく。
     自らが納得した地元の食材を取り入れ、どうやったら美味しく提供できるか考えた結果が、このメニュースタイルにたどり着いたのだろう。

     レストランで舌鼓を打っていたところ、スタッフがやってきて「床に置いてある(当方の)巾着袋やカメラをこれに置いて下さい」と、イスを一脚持ってきた。当方のテーブルは2人用だったので、イスが2脚しかなく、荷物を床に置いていたのを気遣い、配慮してくれた。
     いい感じだな、と思い、スタッフの胸に目をやると「竹内」というネームを拝見。先ほどからレストランの片隅に立って目配りしている、この男性が料理長なのだ。
     
     ことし30歳という料理長は、この湯宿の後継者でもある。限られた調理スタッフや食材費の中で、いかに宿泊客に満足してもらえるか、そして自らのスキルを高めていくか、試行錯誤の日々だろう。料理にかける情熱は、経営幹部としての真摯さを感じ取れよう。


     

    雑感

    格式

     旭川駅や旭川空港から近い立地、そして「日本秘湯を守る会」の会員宿であるため、全国から湯客が集う。

     当方が風呂で語り合った紳士は、大阪市民で70歳前後だろうか。奥さんとともに舞鶴からフェリーで小樽へ来道し、マイカーで北海道を半月かけて巡っている最中という。シコロの湯で話し込み、いささかのぼせてしまったものの、夕食時にお互いの写真を取り合ったりして、交流を深めた。

     つれも風呂で東京方面の婦人と知り合った。全国を湯めぐりするのが趣味で、宿選びにあたってはネット情報を活用しており、話し込んでいるうちに、当ブログのことを「知っているよ」。つれが推奨する湯宿と、当ブログで推している湯宿があまりにも合致するから、相手方から「おたくのご主人、ひょっとしてブログとかやってませんか」と、問われたそう。標高1,000メートルの湯宿で、そんな出逢いがあるのだな、と素直にびっくりしつつ、夕食時にご夫婦へ挨拶した。

     今回、「料理長特選 『立夏の遊食膳』 モニタープランを最安値でご案内!」という、おそらく複数回宿泊した客へ送るダイレクトメール(はがき)限定プランで電話予約。2人泊(8畳1室)で1人10,650円。5月6日~6月10日までの期間限定企画だった。
     同じ時期の正規料金(遊食膳)は15,150円だ。これが6月20日~10月24日までのハイシーズンは、18,150円に跳ね上がる。もし10畳間であれば、それぞれ2,000円アップとなる。

     そんな安い料金で泊まったのだから「べた褒めは当たり前ですな」。そう言われたら「いやはや、その通り」と答えるしかない。複数回泊まった末、ハイシーズンを避け、宿泊料が安い時期を選んで泊まっているから、お得感が増しているのだ。
     値段のことはさておき、老若男女が安心して泊まれる「和風リゾートな湯宿」と感じている。












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