札幌から行く 『温泉宿』

    温泉宿 「宿泊」 好きな札幌人。風呂、食事、部屋、もてなし・・・ 「湯宿をめぐる冒険記」 & 「雑多な温泉話」

     山形県の内陸北部にある鮭川村・羽根沢温泉は、湯宿が3軒の静かな温泉地で、重曹泉タイプの「美人の湯」が評判だ。温泉評論家・郡司勇さんは著書「秘湯、珍湯、怪湯を行く!」(角川oneテーマ21・2005年発行)で、「つるつる感が強い」「個性がある」と評している。

     「確かにうちの湯は、つるつるしますね。にゅるにゅる、とおっしゃる方もいます」。送迎車を運転する松葉荘のご主人が笑顔でいう。「お湯を目当てに来ました。とっても楽しみです」。



    湯が「つるんつるん」

    大きい方の浴室
     宿に着くなり、さっそく風呂場へ。湯気が舞う浴室で身体を洗い、透明な湯に身を沈める。少々熱いと思ったが、すぐに慣れてきた。そして手足を撫ぜると「ああ、つるつるする」。個人的には、つるつる以上、にゅるにゅる未満という感じ。「つるんつるん」がしっくりくるかも知れない。湯上がり後、肌がしっとりスベスベする。

     湯の特徴は、肌触りだけではない。ちょっぴりアブラとタマゴの匂いが鼻腔をくすぐり、口に含むと塩味を感じる。湯口にかぶせた網袋に、黒い湯花がたまっていた。

    右の小さな小屋が共同源泉 浴室棟のすぐ隣に、羽根沢温泉の共同源泉があり、距離にしてたった1~2メートルの近さ。何も手を加えない湧きたての新鮮な湯をそのまま湯船に注ぐとは、贅沢な湯使いだ。男女ともに内風呂が1つあるだけのシンプルな造りが、控えめで奥ゆかしい。

     一方、同じ共同源泉を使用している共同浴場(200円)と加登屋旅館(300円)も入浴した。どちらも「つるつる感」は変わらないものの、共同浴場の湯はタマゴの匂いが強い。引き湯しているパイプがくねくね曲がりながら数百メートルもあるため、パイプ内に硫化水素の成分がこびりつき、タマゴの匂いを高めていると思われる。
     加登屋旅館の場合、あまり匂いは感じず、湯は足先が見えないほどグレー色だった。これは加温・循環・殺菌が原因だろう。同じ源泉でも環境や利用方法で大きく違ってくる。「温泉は生き物である」と、五感で感じた。



    実は美味い

    美味
     正直いって、食事は期待していなかった。2食8,000円で1人旅を受け入れてくれるのだから、温泉さえ味わえればそれで良しと。
     ところが客室で食した夕食は、馬刺し、鯉の甘露煮、ハタハタ田楽、もつそばが並び、朝食は納豆汁と、地元の郷土料理が供された。宿泊料以上のこだわりと思う。

     帰宅後、あれこれ調べてみると「温泉・宿ガイド 南東北」(山と渓谷社・2003年発行)で、松葉荘を紹介するページを発見。

     「料理を担当する息子さんは、宮城県の鳴子温泉の某ホテルで修行を重ねた一流の腕前。皇太子様が宮城国体で鳴子温泉においでになった際、その料理のすべてをまかされたという実績をもっている」(285ページ)

     一流の腕前を持つ息子さんとは、現在は跡を継いで奮闘する3代目ご主人だったようだ。大変美味しゅうございました。



    身もココロもあったかい湯宿

    こたつ大好き
     「お風呂どうでしたか」。湯上がり後、廊下で女将さんに声をかけられた。「いやー、お湯がつるんつるんしますね。肌もとってもしっとりして」「あらあ、良かっだね」。にこにこ笑顔の女将さんの、ちょっぴり山形弁イントネーションがかわいらしい。
     それにぱっと見て感じたのが、女将さんの白い肌がつやつやしているな、と。そう言えば、ご主人も健康そうなピカピカ肌だし、やっぱり温泉パワーはスゴイ。「美人の湯」に偽りはなかった。

     湯が良くて、食事も美味い。ご主人と女将さんの家族経営で、つかず離れず、にこやかな応対が心地良い。風雪に耐えるハードは年月を感じるものの、「見た目より中身」を重視するホンモノ志向の温泉ファンならば、きっと満ち足りるだろう。松葉荘を選んで良かったって。

    いっちさん 素晴らしいじゃないですか 夕食画像を見たとき、「チョッとイケそうかも?」と思った 同じような味は無さそうでバランスいいし彩りもいい(酢味噌の食用キクなんか最高)
    でお湯も良く で8000円とは信じられない。 

    2011.01.30 22:48 URL | いわ #GYDvwQPg [ 編集 ]

    いわさん、そうなんですよ! 夕食が美味すぎました(笑顔) ご指摘の食用キクも、山形ではポピュラーな食材だったりするので、北海道から馳せ参じた旅人にとって、地元三昧の食事を供され、ホント嬉しかったです。

    いわさんにナイス評価していただいたので、私も自信をもって、松葉荘は良い、と言えます~ 札幌界隈にあったら、年に1度は泊まりにいきたい宿だなあ、と思っています。

    2011.01.31 20:54 URL | いっち #- [ 編集 ]

    昨年GWの肘折・鶴岡行の途次、羽根沢を初訪問。共同浴場~松葉荘~加登屋旅館の順に巡りました。
    松葉荘さんはお風呂の板張りの床が好印象となっておりましたが、お食事もまた頑張っておられるようですね。

    良い湯宿を見抜くいっち様の眼力にまたも驚いた次第ですm(__)m。





    2011.01.31 21:33 URL | 駅前旅館 #.vjKhiP6 [ 編集 ]

    さすが駅前旅館さん、羽根沢温泉も入湯されていましたか(笑顔)
    松葉荘はおっしゃるように板張りの浴室が心ひかれますよね。宿泊の決め手がそれでした~
    そして食事も美味しいとは・・・まさに穴場の湯宿でした! 機会ございましたら、ぜひお泊まりを。

    2011.01.31 21:45 URL | いっち #- [ 編集 ]

    いっちさんの東北一人旅、お次は山形県ですか
    ツルンツルンするお湯いいですね~
    食事も郷土料理が並んでいい感じです♪
    それにお値段がリーズナブルなのがとても魅力的です
    女将の山形弁の可愛らしいイントネーションもいいなぁ~
    でもボクには山形弁も秋田弁も岩手弁も区別がつきませんが(笑)
    とってものんびりできそうないい湯宿ですね~♪

    2011.02.01 12:43 URL | 和友 #12BGKAFY [ 編集 ]

    和友さん、こんばんはです。
    山形県の山の中で、つるんつるん湯&郷土料理&ちょっぴり山形弁のもてなし=8,000円・・・最高でした(笑顔) 宿の好意で、正午頃にはチェックインさせてもらったので、こたつでまったり過ごしつつ、共同浴場や他の宿へ湯めぐりできましたし。
    なんとなく、山形弁と思っただけで、私もよく分かってないです(笑)
    交通費はかかりますが、東京から山形新幹線でびゅーんと行けますので、山形観光を兼ねて、湯めぐり&お泊まりもいいかも知れませんね!

    2011.02.01 21:26 URL | いっち #- [ 編集 ]

    ここは、素泊まりで、隣の食堂から出前をとることもできるんすよねぇ。そうするとめっちゃ安い。

    でも、ここの食事を食べた方がいいとも、おもいまする。私が宿泊したときは、地元山形の芋煮をふるまっていただきましたわ。大満足の極み。

    湯は文句なしだし、浴室の風情もとってもいいし、なんせ部屋はきれいで、布団はふかふかで、経営者はいい人で、なのもかくすばらしくて、全く文句なしに大好きなお宿ですよ。

    2011.02.04 16:58 URL | ごんぞう #mQop/nM. [ 編集 ]

    ごんぞうさん、ご無沙汰しております。コメントありがとうございます。

    羽根沢温泉でどこの湯宿にしようかと迷った時、ごんぞうさんホームページも大いに参照させていただきました!
    おっしゃるように、湯よし、浴室の風情よし、郷土料理よし、経営者よし・・・ 大満足でした。
    札幌界隈でこうした湯宿があれば、足しげく通うと思いました。

    内地の渋い湯宿を攻めていらっしゃるごんぞうさんに、今後とも勉強させていただきます。
    よろしくお願いします。

    2011.02.06 18:27 URL | いっち #- [ 編集 ]












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