札幌から行く 『温泉宿』

    温泉宿 「宿泊」 好きな札幌人。風呂、食事、部屋、もてなし・・・ 「湯宿をめぐる冒険記」 & 「雑多な温泉話」

     伝統的な木造建築の温泉宿に飢えている。北海道ではとんとお目にかからないからだ。屯田兵による開拓から140年と歴史が浅い上、極寒と豪雪に耐えられる鉄筋造りの方が合理的だから仕方ない。道民の宿命なのだと言い聞かせる。

     そんな中、せっかく内地を旅するのだから、温泉や食事だけじゃなくて木造建築も味わいたい。1人客OKで手頃な宿泊料。探したらありました。山形県温海温泉に。



    木造建築の湯宿 

    夕暮れの宿
     木造3階建ての佇まいは、眺めるだけで心が落ち着く。「ニッポンっていいな」と素直に思う。

    玄関の戸
     廊下の板張りはピカピカきれいで飴色に仕上がっている。通された客室は広々とした数寄屋造りで、ウォシュレットトイレも完備するなど、快適に過ごせるようリフォームが施されていた。暖房も効いていて寒くなかったし。築60~70年という。



    白いケロリン桶

    舌代(ぜつだい)~申し上げますの意味
    ケロリン桶が誕生した昭和38年当初は白かったという。この湯宿の白いケロリン桶は真新しい
     小ぶりな浴室に浴槽が1つぽつり。特段の風情はないシンプルな造りだ。組合が管理している源泉3本の混合泉は、含石膏-食塩泉。加水のみで湯船から溢れている。透明でなめるとちょっぴり苦味を感じ、白い湯花が浴槽の底に沈んでいた。ざぶり入って、身体があたたまる。
     何より、白いケロリン桶を初めて目の当たりにした衝撃が大きい。



    地のもの、新鮮魚介

    新鮮魚介
    美味しい夕食は部屋食
    大広間で食べた朝食
     温海温泉自体は山の中にあるが、車で5分もすれば日本海に着く。
     「新鮮魚介」を謳うこの湯宿で、夕食に紅ズワイガニ、どんがら汁(寒鱈汁)といった庄内浜で獲れる郷土料理に舌鼓を打つ。刺身の鮮度も良く、茶碗蒸しはアツアツ。魚づくしのメニューは時に単調な味わいになりがちだが、エビやホタテの入ったグラタンがアクセントとなり食べ飽きない。温海かぶの漬物もいい味だった。
     朝食で供されたハタハタの煮付けも美味。旅行先では野菜不足になりやすい中、生野菜サラダがたっぷりで、これまた嬉しかった。



    創業380年 アットホーム

     かしわや旅館は創業380年で、江戸時代から続いている。宿リーフレットに宿主の名前が「18代目 齋藤庄左衛門」と記されており、いやはや貫禄があるなあ。

     なにやら格式の高い湯宿かと思いきや、さにあらず。旦那さん、女将さん、若旦那さん、若女将さんの家族経営で「札幌からようこそ」と歓待してくれた。

     「わたし、札幌は3~4回行ったことあるんです」。客室に夕食を運んでくれた若女将がいう。「観光ですか」「ええ、あの、実は大泉洋のファンなんです」「あれ、そうなんだ。じゃあ、HTB行った?」「はい」「平岸高台公園は?」「もちろん行きました。聖地ですから」。2人とも思わず笑ってしまう。コミュニケーションを深めようと話してくれた若女将さんの気遣いが嬉しい。
     札幌と山形県温海温泉は、縁もゆかりもないものの、こんな会話を通じ、点と線がつながって、ぐっと身近に感じられるようになった。

    ロビー
     この湯宿は爽やかな若旦那さんを中心に、嫁いだばかりの若女将さんも張り切っていた。宿前の木に電飾を施すとともに、玄関内にモスバーガーのような黒板を置いて「あつみ温泉へようこそ」とチョークでかわいく記し、夕食デザートに若女将考案のカルピスババロアを供するなど、代々続く伝統を守りつつ新しいカラーを出そう、そして自分たちの湯宿を盛り上げていくぞ、という気概を感じたな。

     じゃらんネット「源泉かけ流し。気軽に温泉満喫プラン」で、9,450円。じゃらんポイントを使って8,550円だった。夕食のボリュームが通常料金12,800円より少なめと言うが、東北1人旅3日目で少し疲れていたせいか、ちょうど良かった。

     手入れの行き届いた木造建築をリーズナブルに楽しめ、魚づくしの料理も美味い。何より爽やかな接客が感じ良かった。客室数8室のこじんまりした風情で、思わぬ穴場宿かも知れない。



     札幌への帰り道は、日本海に近い温海温泉(山形県)から、太平洋側の仙台まで行って、そこから飛行機で北海道へ。やっぱり遠かった。

    ・温海温泉センター08:57→鶴岡エスモール10:07(乗合バス)
    ・鶴岡エスモール10:30→山形駅前12:27(高速バス)
    ・山形駅12:41→仙台駅13:58(JR)   
    ・仙台駅15:32→仙台空港15:56(仙台空港鉄道)
    ・仙台空港16:40→新千歳空港17:50(JAL)
    ・新千歳空港駅18:19→札幌駅18:55

     年末の東北1人旅はおしまい。見知らぬ土地をうろちょろするって、とっても楽しいな。

    こんにちは~
    ココなんと言っても建物が素晴らしいですね~
    木造3階建てなんて今時珍しいでしょう
    箱根にはいくつかあるようですが
    以前ご紹介した「一の湯」の本館が木造4階建てでした
    料理も地元の食材を活かした郷土料理でなかなか魅力的ですね
    これで露天風呂があれば言うことないんですが・・・(笑)
    東北一人旅羨ましいです♪
    次は米沢牛フルコースの旅ですか!

    昨年、富山県の物産展にちょっと関係したんですが
    ケロリンの桶が出品されてました
    スタッフの方に伺ったところ
    全国で200万個以上出回っているらしいです
    なかなかいい宣伝方法だと思います
    でもケロリンって何だか知らない方もけっこういそうですが(笑)
    昔のケロリン桶は白かったそうですよ

    2011.02.10 12:43 URL | 和友 #12BGKAFY [ 編集 ]

    和友さん、こんばんはです。
    箱根・一の湯も木造の渋い風情ですよね。
    やっぱり木造のぬくもりって、気持ちが落ち着きます。
    「ニッポンに生まれて良かった」と感じましたし(笑顔)
    かしわや旅館は、札幌界隈にあったら、足しげく通うことになったナイスな湯宿でした。

    ケロリン情報、ありがとうございますm(__)m
    宣伝効果は凄いでしょうね。銭湯&温泉好きの人は、知らない人はいないでしょうし。
    しかし、ご指摘のように、私、あの頭痛薬、購入&服用したことないです(苦笑)
    これって「もぐり」なのかも知れませんね。

    米沢牛の宿もとっても良かったのですが、この間いってきた北海道の宿を先にアップしようかどうか、
    のんびり考えます(笑顔)

    2011.02.10 22:34 URL | いっち #- [ 編集 ]

    こんばんは、東北の旅、なかなか濃い宿揃いですね
    木造建築のお宿確かに東北地方に多い、というか見かける気がします
    山形の銀山温泉なんかも確かそうだった記憶が
    あと群馬にある法師温泉(こちらはあまりにも有名ですが)は
    お部屋係の方に「築100年以上です」と聞かされた瞬間
    (そんな歴史ある建造物に粗相でもしたら・・・)と
    妙な緊張感を覚えました(笑)

    2011.02.11 23:29 URL | かのん #DeipKTKk [ 編集 ]

    かのんさん、こんばんはです!
    木造建築と言えば、銀山温泉ですよね。テレビ東京の番組で何度も拝見し「いつかは銀山温泉」と思っていました(笑顔)
    法師温泉、いいですね~ 泊まられていましたか! あの木造たっぷりの風呂でまったり湯浴みしたいです。でも、酔っ払って障子戸を折ってしまったり、寝たばこで火事でも起こしたら・・・ 確かに緊張しちゃいそうですね(笑顔)
    東北で泊まってきた湯宿は、10,000円前後ながらそれぞれ個性があって面白かったです。関東圏に住んでいれば、1泊2日でいろんな地方へ公共交通で旅出来て羨ましいです~

    2011.02.13 20:58 URL | いっち #- [ 編集 ]

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    2011.02.14 12:37  | # [ 編集 ]

    鍵付コメントさん、お仕事???お疲れさまでした。

    教えていただいた団体は、そうそうたるメンバーですね、親戚知人を見渡してもこんなに優秀な方はおりません(笑)

    お湯に浸かるって「湯に包まれている」→「抱きしめられている」→「なんだか落ち着いて気持ち良い」と、感覚的に思っていたのですが、一部の温泉成分が羊水に似ている→だから気持ち良い、という指摘もあるのですね。検索しましたら人体、羊水、海水の成分は、とっても似ているようなので、温泉についても当てはまるのでしょうか。

    いろいろレクチャーいただき、嬉しいですm(_)m またヨロシクお願い申し上げます。

    2011.02.14 22:08 URL | いっち #- [ 編集 ]












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