札幌から行く 『温泉宿』

    温泉宿 「宿泊」 好きな札幌人。風呂、食事、部屋、もてなし・・・ 「湯宿をめぐる冒険記」 & 「雑多な温泉話」

    上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
    新しい記事を書く事で広告が消せます。
    --.--.-- --:-- | スポンサー広告 | トラックバック(-) | コメント(-) |
    自ら謳う「純和風高級旅館」

     札幌から国道230号を走り、定山渓を過ぎた辺りで左手に1軒宿が見えてくる。宿を囲む長い塀に「純和風高級旅館」と大々的にアピールしているから、「ああ、あれね、知ってるよ」と頷く札幌市民は多いが、「泊まったことあるよ」の声は聞いたことが無い。

     そりゃそうだ。なにしろ「純和風高級旅館」なのだから。

    「純和風高級旅館」と示す看板
     もともと「ムイネグランドホテル」だったのを、支笏洞爺国立公園のエリアゆえに新築不許可だから全面改修の上、1989年(平成元年)オープン。1泊30,000円以上ゆえに、小樽の銀鱗荘と同じで、羽振りの良い内地の富裕層をターゲットとしていた。

     ところが1~2年前、いつの間にか20,000円弱にプライスダウンしたことに気付く。最近はじゃらんnetに登録し、閑散期の平日だったら15,000円を切るケースも。昨今の経済情勢を踏まえた流れだろう。

     でも、しかし。どうも「純和風高級旅館」と自ら謳うセンスに、以前からモヤモヤした反発を覚える。高級かどうかは第三者の客が評するものであって、自分で言うかな、って。

     例えば、ススキノ辺りのいかにもゴージャスな寿司屋が「当店は高級店です。さあ、どうぞ」と真顔で言われれば、正直いって少し引く。ちょっとワープしちゃえば「イケメン」の男性が「自分、男前っす、カッコいいっす」と語れば、ああ、そうですか、その通りと思いますが・・・と返答に窮しちゃう。うら若き乙女が「ワタシ、美人でしょ」と屈託なくアピールすると「ちょっと調子に乗ってるんじゃない」とマイナスイメージが増す。

     「高級」「イケメン」「美人」に加え、「セレブ」「エリート」「金持ち」などなど、庶民が高根の花とうらやむキーワードが、客観的事実であればあるほど、決して自ら口に出さない奥ゆかしさと謙遜ぶりに、ニッポン人は共感を覚えるような気がしてならない。

    玄関前
     と、ちょっぴり批判的に記してみたものの、やっぱり佳松御苑・吉兆は、客観的に見て高級そうで憧れるな。それでいて、大幅に宿泊料を下げ、敷居も低くなっている。泊まらずにアレコレ語るのはナンセンスと感じ、1月下旬の厳寒期に潜入した。

    やっぱり高級

     結論から言えば、やっぱり「純和風高級旅館」だった。自ら申し出るだけ、ありますなあ。

    客室前の行燈
    客室
     定山渓から事前予約した送迎車で到着。玄関で仲居が三つ指ついて出迎え、ラウンジで一服した後、客室に通される。
     客室の欄干が凝った意匠。調度品も高そう。

    廊下
    窓外
    休憩所の応接セット
     オープンから20年強建っているので、全体的に少々鄙びてきた雰囲気を受けるが、それも味わいのうち。夏場は虫が戯れるようで、客室に「定山渓の奥座敷 虫にも好かれる 隠れ宿かな」と記した案内が置いてあり、虫が出たらご一報を、のお知らせも。山宿だから仕方ない。

     細かい事柄を指摘したい点は少なからずあるものの、それは置いておいて、高級という空気感が流れる館内であることは間違いない。それでいいじゃない。




    月替わりの夕食

    演舞台
     夕食の前八寸は、能楽の舞台をイメージしている。正月明けの1月限定のあしらいであり、夕食メニューは器を含めて毎月変えているそう。

    ラウンジ
     1品1品後出しされ、見た目にも美しい和食だ。夕食メニューは、冷静にみるとボリュームが少なかったような気がするが、その理由は激安すぎる価格だったからと思っている。後出しされるので、ゆっくり食せるから、結構お腹いっぱいになる。
     まんぷくを感じた理由は、毛蟹が最後に出されたためと感じている。腹8分目で毛蟹が供され「なぜ、このタイミングで毛蟹」と思いつつ、時間をかけてチマチマ食べていたら、先に胃袋に詰めていた食物が脳に行き渡り、満腹中枢が満たされ、「アレレ、満腹になってきた」と。これぞ「後出しマジック」と感じた睦月(1月)の夜だった。朝食もいいよ。




    小ぶりの風呂

    1人用浴槽
    ひのき
    大理石
     浴室は小ぶり。他の客と一緒だったら距離が近くて照れるかも。館内はゆったりした設計なので「なぜ狭い」と思うこと請け合いだ。しかし、考え直せば、客室数10室の湯宿なのだから、ありかも知れない。

     温泉ツウならば「湯量に見合った湯船なのでは」と指摘するものの、温泉分析表によれば、動力揚湯で毎分100リットルもある。4キロ離れた無意根山の懐から引いている点に謎を解く鍵があるかしら。加水、加温、循環塩素殺菌だ。

     湯使いだけみればイマイチな印象ながら、塩素臭は感じず、どことなくスベスベする浴感とホカホカ感が持続する。旧泉質名「含重曹-重炭酸土類泉」の名残を感じる湯だ。湯口から加熱した温泉と沢水が同時に注がれ、気候に応じて注ぐ量を温度調節しているという。

    中庭
     雪が解ければ、中庭の池の上に浮かぶ演舞台がきれいだろう。

     じゃらんnetで予約。正月明けの閑散期特別プランで、12,000円ジャストだった。これは安い、安すぎる。これから先、こうした激安プランがあるかどうかは分からないけれど。

     高級すぎて穴場だった湯宿は、敷居を下げてアクセスしやすい。もちろん、通常プランはワタシが体感したよりもグレードが上がることは言うまでもないから、まずは泊まってみて「話のタネ」にすることを勧めたい。一度泊まれば「また来たい」の思いを強くするだろう。

     そりゃそうだ。なにしろ「純和風高級旅館」なのだから。

    こんにちは、いっちさん
    我が家も1月上旬、
    お世話になりました。

    我が家を含めて3組、
    しかも皆さんご年配だったので
    とにかく静か…
    そしてしっとり?って言うのかな?
    大人っぽい?かな…
    料金によってはまた行きたい宿です。
    (我が家も12,000円だったような…)
    ただ夏は虫が多そう…

    この日は札幌市周辺が超大雪で、
    4駆にも関わらず吉兆さんの入り口で
    埋まりました(;つД`)
    スコップを借りるとスタッフさん数人で
    押しに来てくれました。
    ご迷惑お掛けしましたm(__)m

    2012.05.11 10:24 URL | おやぢ。 #Mt07xWrQ [ 編集 ]

    おやぢ。さんへ

    おはようございます!
    おおっ、それは奇遇ですね~
    またまたニアミスしたようですね(笑顔)
    宿選びの嗜好がお互い似ているかもしれませんね。

    そうそう、しっとり、という表現がぴったりとオモイマス。
    3組しかいなかったのですから、さずかし静かだったでしょうね、怖いくらいに(笑)
    私の時は土曜だったので7~8組いましたよ~

    吉兆のスタッフは優しいですよね。
    あれで12000円は安すぎました(笑顔)

    2012.05.12 09:24 URL | いっち #- [ 編集 ]

    いっちさん、こんばんは!

    私が勝手に思っていたのか吉兆は
    客室全て離れと思っていました。
    オープンした頃は一泊10万円とも
    ウワサされていたような・・・

    ラウンジで食事なんですね。
    部屋食のイメージだったので意外に
    思いました。
    それにしても「後出しマジック」って(笑)

    2012.05.13 00:10 URL | aki sasaki #- [ 編集 ]

    sasaki akiさんへ

    こんばんはです。
    1泊10万円ですか!!!
    バブルの頃は信憑性がありそうですね(笑顔)

    ワタシが泊まったプランは激安だったゆえ、ラウンジ食でしたが、
    20000円前半はやっぱり部屋食のようです。
    ラウンジ食にすることで、値段を下げたみたいですね。

    「後出しマジック」は造語です(笑)
    ワタシは早食いなので、ボリュームのある一気出しより、
    ちょっと少なめの後出しの方が、ゆっくり食べざるを得ないので、
    結果として満腹感が得やすいです(笑)

    2012.05.13 22:02 URL | いっち #- [ 編集 ]

    こんにちは~
    これで12000円でしたらお安いですね
    夕食の「後出しマジック」には笑いましたよ
    さすがはいっちさん
    ボキャブラリーが豊富でいらっしゃる♪
    ボクは夜は食べるよりも呑むほうが優先しますから
    食事のボリュームには全然こだわりません
    量よりも質っていう感じでしょうか
    素材のいい美味しいものが少しずつあれば満足です
    風呂は小さいかなと思いましたが
    確かに客室10室でしたら
    そんなに広くはいらないですね
    加水、加温、循環塩素殺菌というのは残念ですが・・・
    それと露天風呂が欲しいですね

    池に浮かぶ演舞台があるんですね~
    そういえば以前ご紹介したかと思いますが
    修善寺のあさばにも能舞台があり
    夜はとっても幻想的です
    久々にあさばに行ってみたいのですが
    お値段的にちょっと厳しい感じです
    なにしろ前回はある理由で無料でしたからね~(笑)

    2012.05.15 16:11 URL | 和友 #12BGKAFY [ 編集 ]

    和友さんへ

    どうもどうもです!
    そうですよね、これで12000円は安すぎて、この湯宿に足を向けて眠れないです。もっとも、我が家より南に位置するため、足を向けると「北まくら」になっちゃいますので、決して足はむけませんが(笑)

    早食いのワタシにとって、ちまちま後出ししてくれると、トータルのボリュームは少なくても、十分満腹感が得られます。不思議なものです。だから「マジック」なのです(笑顔)

    和友さん、お酒が大好きなようで気が合いますね~ ワタシも既製品でてんこもりより、手作り感のある質が良い方が嬉しいですね。こちらの宿は、品のある風情と料理を楽しめ、温泉はおまけと捉えると、イイかも知れないとオモッテマス。

    ワタシも演舞台を眺めながら、まだ見ぬあさばに思いを馳せました。40000円くらいでしたっけ。高いですよね(苦笑) タダで泊まった「ある理由」は、きっと和友さんのお人柄のなせる技と夢想しております(笑顔)

    2012.05.16 18:28 URL | いっち #- [ 編集 ]












    管理者にだけ表示

    トラックバックURL↓
    http://oyusuki.blog14.fc2.com/tb.php/2070-bed4ddbf

    | ホーム |
    上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。
    上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。