札幌から行く 『温泉宿』

    温泉宿 「宿泊」 好きな札幌人。風呂、食事、部屋、もてなし・・・ 「湯宿をめぐる冒険記」 & 「雑多な温泉話」

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     人口34,000人の熊本県人吉市は、城下町の名残を感じる風情や、日本3大急流とされる球磨(くま)川での川下りに加え、くま川鉄道(私鉄)もあったりして、じっくり滞在して深く味わいたくなる土地と思う。

     何よりもJR人吉駅前には、商店や住宅に混じって温泉宿と温泉公衆浴場が18施設あり、市内全域で計31施設というから、ホントに温泉天国なのだ。湯上がりに地元産の焼酎をぐびり飲めば、極楽浄土はここにあり。

    風情
     市街地の温泉宿を物色したところ、歴史ある街だけに国登録有形文化財の宿が2ヵ所(旅館 芳野&人吉旅館)もある。ゴールデンウィーク期間の宿泊料金は双方ともあまり差はない(2食15,000円前後)。そんな中、旅館 芳野には「訳あり割安プラン」があり、客室にトイレと洗面台が無いという理由で2食12,000円だったので3月中旬にチョイスした。




    これがニッポン 和の情緒

    落ち着く
     「訳あり割安プラン」というから、どんなにヒドイ客室なのかと思えば、通された「5番客室」は往時を感じる豪華な造り。窓だけサッシになっていたが、あとは宮大工が建てた昭和6年(1931年)のままだ。中庭に生い茂る新緑を眺めつつ、「これがニッポンの和の情緒というものだなあ」としみじみ。司馬遼太郎(歴史作家)、野口雨情(童話作詞家)、久留島武彦(童話作家)といった文人がこの客室で長逗留した歴史に思いを馳せれば、なんだかワクワクしてくる。

    オトコ風呂
     内風呂と露天風呂ともにこじんまり。改装しているので、ハード面に歴史は感じないものの清潔感がある。ナトリウム-塩化物・炭酸水素塩泉の湯は、うっすら茶褐色で若干つるつるし、湯口からほんのり玉子の臭いがする。手を加えていない湯(夏のみ地下水を加える)が浴槽からあふれるという、ベストな湯づかいにとっても満足だ。個人的には家族風呂が狭くて落ち着く。湯もぬるめで長湯できるし。胎内回帰で安堵感に包まれたのかも知れない。

    夕食風景
     和の情緒とイイ湯を味わって、いよいよ宴の時。地産地消の食材を用いた手作り会席は、品があってどれをとっても美味い。生ビールを1杯頼み、あとは持参した缶サワーやワインで楽しむ。客室に冷蔵庫がないので、チェックイン時に預かってもらった。
     そうそう、ベテランの女性給仕が後出しのお吸いものを持ってきた際、誤ってひっくり返してしまったのだが、申し訳ないと思ったのか、「あす、ひょっとしたら女将が(登録有形文化財の)館内を案内してくれるかも知れません」とリップサービスした。

     翌朝、朝食を食べて、そろそろ帰ろうかと身支度していた9時30分頃、客室の電話が鳴った。「ぜひ、女将が館内をご案内したいと」。ロビーへ行くと、品の良い洋装の女将がニコニコ笑顔で迎えてくれた。
     「さあ、こちらへ」。客室や風呂がある本館とは別に、大正前期に建てられた従業員棟に招かれる。登録有形文化財の「本丸」のようだ。



    登録有形文化財の底力

    ステンドグラス
     雨ニモマケズ、風ニモマケズ、モーレツナ台風ニモマケズ、ステンドグラスは往時のまま。割れちゃったら、修復できないという。それにしても美しい。登録有形文化財の底力を感じる。

    きれい
    細工
     もともと料亭だったため、ゴージャスな造りになっている。こういう手の込んだ欄干は大変貴重だそうだ。

    古道具
     当時の扇風機や照明器具が無造作に置いてある。見ると「TOSHIBA」のロゴ入り。女将さん曰く、捨てようとしたら、大学の研究者に大変貴重だからと止められたそう。東芝にも現存していない初期のタイプらしい。

    しゃれおつ
     2013年(平成25年)3月に、国の登録有形文化財に登録された。歴史ある建物を保護するという制度だが、補助金は出ない。ステップアップして重要文化財に指定されなければ、金銭面のサポートはないようだ。人吉市からもお金はもらっていないという。「せっかくですから、ちゃんと保全したいのですが」(女将さん)。シブい建物を維持していくのは、いろいろ大変なようだ。

     ニッポンの和の情緒を味わい、手を加えない湯に浸かり、手作り会席に舌鼓を打つ。女将さんのもてなしに「人吉(ひとよし)の住民は、人も良し(ひともよし)」などと、ダジャレかどうか判別付かないセリフを口に出したところでお開き。また泊まりたい。

    いっちさん、こんばんは。
    人吉にはそんなに温泉があったなんて!でも、実は人吉の場所がわからない、あはは。

    お汁をこぼされたけど、普段入れない場所へ案内されたなんて、結果オーライでしたね。
    ステンドグラスのような窓は、本当に綺麗!台風とかで割れたら大変。雨戸で大事にしまうのでしょうか?

    ところで、標高2,060メートルのところにある長野の温泉に入ってきましたよ。ここは、送迎も個室もある山小屋ですので、いっちさんもいかがですか?
    レポートは後日アップしたいのですが、写真も山も盛りだくさんでかなり時間がかかりそうです。

    2015.09.06 22:15 URL | りきりき #8l8tEjwk [ 編集 ]

    りきりきさんへ

    どもどもです~ ワタシも九州の土地勘、まるでありませんので、
    人吉市は今回の旅で知った次第です(笑顔)

    ステンドグラスっぽいガラス窓は、雨戸もないそうで、
    「たまたま、これまでの危機を乗り越えた」らしいです~
    長野の標高高い温泉・・・「高峰温泉」なのかなあ、
    と思いながら、実際にググってみると、
    おそらく正解!と受け止めていますが、いかに(笑顔)
    ゆっくり写真アップ、期待しております~

    2015.09.07 21:59 URL | いっち #- [ 編集 ]

    いっち様

    ご無沙汰しております。
    今回、1年ぶりに人吉を訪問しました。
    昨年は人吉旅館に投宿したのですが(コメント済み)、いっち様のエントリーが頭から離れず、今回こちらに宿泊しました。そして翌日はなんと妙見温泉田島本館に宿泊!(またかい)
    「九州ふっこう割」5000円クーポンを利用し格安にて利用。しかも訳ありプランで予約したのですが、館内トイレが工事中ゆえトイレ付の部屋へアップアップグレードしていただきました。
    夕食のお造りですが、いっち様が食されたものとは違い、鮎の姿造りでした。そしてお造りの食べ終わった後のアラの部分をフライにして再度供していただきました。これがうまかった。
    食後中庭を散歩し、その後浴室で小ぶりな露天風呂で入浴。いっち様もここに浸かって頭上のこの木立を眺めたんだろうか・・などとぼんやり考えておりました。すばらしい宿を紹介してくださり、ありがとうございました。

    2016.10.27 23:43 URL | がーこ #- [ 編集 ]

    がーこさんへ

    こんにちはです!
    人吉旅館への投宿の際にコメントをいただいてから、
    もう1年経つのですね~
    「光陰矢の如し」を痛感しております(笑顔)

    芳野!!! ずいぶんお安く泊まられたようで(笑顔)
    1泊1万円前後な感じでしょうか。
    鮎のお造り・・・手間暇かけたフライでの再提供は、イイ感じですね!
    露天風呂に浸かりながら、私のことを思い浮かべて下さり、嬉しいです!
    あの中庭といい、ちっちゃい露天風呂といい、
    がーこさんのお話を伺って、泊まった時の記憶が蘇ってきました~
    こちらこそ、コメントいただき、ありがとうございます。
    なんだかいとおしい温泉宿ですよね、芳野って(笑顔)

    田島本館・・・私も「またかい!」って思われるくらい、何度も泊まりたいです(笑)
    ホント、安いのに、イイ、ですよね!

    2016.10.29 14:47 URL | いっち #- [ 編集 ]












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